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  • 2009.08.12 Wednesday
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第3話「旅立ちの日?」

勇者:「呼ばれてないから出てました」
僧侶:「おい」
勇者:「そんなもんだろ毎度」
僧侶:「そりゃそうだけど……あんた、少しは呼ばれるようなことしなさいよ」
勇者:「確かにワンパターンにも飽きてきたな。なんか面白そうなことでも探すか」
僧侶:「そういえば魔王倒しに行くんじゃなかった?」
勇者:「そういえばそんな話だったかもしれない」
僧侶:「そもそも魔王ってなんなわけ?」
勇者:「……さぁ?」
僧侶:「なんか偉そうにして、適当にモンスターばらまいてるだけよね」
勇者:「うむ」
僧侶:「わざわざこんなやつ勇者に仕立てて倒しに行かなきゃならないのかしら」
勇者:「お前それは違うぞ」
僧侶:「違う?」
勇者:「俺みたいなやつだから、勇者にして適当に乗せとけば王様はなにも気にせずに過ごせるというわけだ」
僧侶:「なるほど、死んでも困らないものね」
勇者:「…なんかはっきりそう言われると傷つくな」
僧侶:「あんたにそんな繊細な神経はないでしょ。でも、結果みると大失敗よね」
勇者:「あごで使おうったってそうは行くか。せっかくの勇者という称号、使うだけ使い倒してやる」
僧侶:「でもいい加減もうちょっと大きな街いかない? あたしもう飽きたんだけど、ここ」
勇者:「言われてみれば確かに。でもあいつらと別れるのは辛いぜ……」
僧侶:「こら。勇者が別れを惜しんでたらキリがないわよ。てか、そんな相手いたの? この町に」
勇者:「いやー、俺を慕ってくれる友人達がな」
僧侶:「餌付けしたガキ共ね。いい情報源にはなったけど」
勇者:「あと資産家のAさん」
僧侶:「……何回あそこのおうちから頂いたのかしら」
勇者:「一般人は万能鍵なんてものがあること知らないからなー。いやいや、いい儲けにさせてもらいましたよ」
僧侶:「未だにたたき出されてないんだから、勇者って偉大ね……」


魔王より勇者の方がタチが悪いんじゃないだろうか

JUGEMテーマ:小説/詩



臆病亀

JUGEMテーマ:小説/詩


小さな村の、小さな井戸。
村はずれの、みんなが使わなくなった井戸。
村の真ん中の井戸と比べて、
水は汚くて、くみ取りづらくて、
普段はふたをかぶせたままほっとかれている。

そんな井戸のなかに住み着いた
一匹の小さな亀。
なんでそんなところに住み着いちゃったかは忘れたけど、
亀は満足していた。
傾いて穴もあるふたから漏れる陽の光はほどよくて、
水温はいつも心地よい温度で、
なにより怖いモノはなにもいなかった。

その亀も、長く長くそこに住んでいて、
気がついたらもういい歳。
今まで思わなかったのに、
ふと、その井戸の外に出たくなった。

湿気が多くて薄暗い井戸の側面は、コケがびっちり生えていて、
鈍重な亀には登れそうになかった。
それでも亀は登りたかった。
登って、眩しい陽の光を浴びてみたかった。
もう覚えていない、外の賑やかな世界を見たかった。

年老いた亀は決意した。
少しずつ少しずつ壁をのぼった。
滑り落ちて、水に背中をぶつけた。
頑丈な亀も、歳をとった今じゃその衝撃が響いた。
それでも、亀はよじ登った。
どうしても陽の光を浴びたかった。

執念が実を結び、何度も何度もチャレンジした挙げ句、ようやく井戸の外にでられた。
眩しい陽の光に目がくらみ、
亀は大いに喜んだ。
なんでもっと早く井戸から出ようと思わなかったのだろう。
なんでこの陽の光を忘れてしまっていたのだろう。
こんなにぽかぽかと暖かくて、嬉しくなれるのに。

その時、大きな鳴き声が聞こえた。
亀は大慌てで甲羅のなかに閉じこもった。
がくがく震えて、逃げ出したいけど動けなくて、息苦しくなった。
ああそうだ。
怖かったんだ。
怖くて甲羅に閉じこもるように、怖いモノのない、井戸の中に逃げ込んだんだ。
なんてもったいない人生だったんだろう。
なんて臆病な自分だったんだろう。

大きな鳴き声をだした生き物は、のしのしと去っていった。
年老いた亀は、もうそこから少しだって動きたくなくなった。
だけど、井戸を出た世界は広すぎて、こんな近くにずっと居るなんて勿体なかった。
年老いた亀は歩いた。
陽の光の中、歩くとめまいがした。
もう、ふらふらだ。

甲羅が重くて、重くて、
脱げるものなら脱いでしまいたくなった。
そんな風に考えるのも不思議で、
臆病だった自分はどこに消えたのだろうと思った。
年老いた亀は、ただ歩いて、歩いて、気がつけば水のあるところにいた。
それは大きな水たまりだった。
けれど、数日もしたらこの光に干されてしまうのだろう。

亀にとってはその数日だけでも十分だった。
だってもう、亀は動けなかったから。
だってもう、亀は自分の終わりを知っていたから。
最後に水に浸かって、亀は陽の光を浴びて、
ささやかな幸せを感じていた。

ああ、生まれ変わったら。
もっともっと、もっともっと
遠くまで、どこまでも、
この広い世界を行きたい。
その時は、きっと怖いものからも逃げず、
行きたいところまで、どこまでも歩いていける。

だから、亀はただ願った。
臆病でなく、どこまでも、進める自分に生まれ変わることを。
そして、亀の命は、陽の光に溶かされていった。

自分のカタチ

なにかを書きたい気分だけど、小説書く気力がわかないよーな感じなので、雑文でも。
書き出したら愚痴になるかもしれないけど、まぁ適当に流してやってくださいな。


もっと生き生きと生きたいなー、と生を連続で並べてみましたが、とにかく足りません。
目指すところ? やりがい?
なんかそういうもの。
大まかにはあるよ。ここで小説書いてるのもそーだしね。

小説書くのは惰性で、意味なんかないという気分の時期も長かったな。
今はそんなことない。書いて表現するのが好きだし、やっぱり人に読んで貰って、いろいろ感じて貰うのが嬉しい。より多くの人に読んで貰いたいし、よりいろんな気持ちを与えられるようなものが書きたい。
でも、それをどれだけやろう、とか今ないなぁ。
大きい目標立ててがんばろーっ!!  てやりたい気もするけど。
うーん。
なんか、突っ走ることにブレーキ踏んでる自分が居る。

もう一つはお仕事のことも同じ感じ。
というか、俺はソフト屋さんじゃんか。
ソフト屋、というかエンジニアというものは自分の技術が売り物であって、磨くべき道具であって、誇りであるべきなんだ。その点、自分だって感じちゃいる。
いるけどさー……
これも突っ走れない。理由はなにか?
………なんか、ここに全力投球する自分には違和感を感じる。
それに逆らう自分が居る。ブレーキというか、アクセルを踏む気にもならないけど、踏まなきゃならないな、踏んで行かないとな、という気持ちはあるけど、積極的とまでは言えない感じ。


望んでいること、ね。
自分の本心って読みにくいけど、なんとなくの理想型は思い浮かべられないことないよ。
俺はソフト屋を「食っていくための仕事」として選んだんだ。
だけど、それがライフワークだとは思っていない。
だから、それを自分の中心に置きたくない。そういう頑固な意地がある。
なんでかって言われたら、俺が自分をなんと名乗りたいか、ってことなんじゃないかな。あくまで俺は「物書き」で居たいんだ。全く、ちっとも、物書きとして動けてないのにね。
逃げて逃げて逃げ続けて。
そういうところ、自分は昔から変わってない。
それを仕方ないと、どうしようもないと、ただ言い訳して、情けなく逃げ続けているだけ。
本気じゃない。本気だと願いたいけど、本気なわけがない。
自分と戦っていない。口先だけ、そうありたいと言ってるだけ。
ふざけてる。そんな逃避が望みか。


打開したいけど、逃げ続けている。
求めているのは感情。
今の俺には足りなさすぎる。有り余るのは、自分自身に対してネガティブな感情だけ。
それに溺れてしまうことのないようにするだけで、正直それ以上どうこうできそうにない状態が続いている。
そんなの無視してすっ飛ばして、ガンガン突き進みたいけど、そんな便利にできてないようだ。
ない。なさ過ぎる。自分の行動に結びつく感情が。
自分がどこまでも行きたいと思う、いい気持ちも。
ふざけんなと、壁をぶち破ってでも突き進む、怒りの感情も。
どっちもない。
あるのはただ、どうにもこうにも面倒な感情だけ。身体を縛り付けようとする、重みばっかり。
そんな気持ちにならなきゃならない理由は、もうほとんど持ち合わせちゃいないはずなんだが。

ただ幸い、脳天気になるだけの余力は残ってる。問題なく身体も心も、ほどほどに元気だ。
ある意味、それだけで十分かもしれない。人間なんて大体そんなもんかもしれない。
でも足りないと俺は思う。
越えたいと俺は思う。





そういう意味では、俺は本当に自分が一番欲しているものを理解している。
そして簡単に手に入らないこともよくわかっている。

ただ孤独な、夜

JUGEMテーマ:小説/詩


遠くて…寂しくて。
手に入らなくて、重くて、悲しくて。
胸の上に手を置いて、ただ感情に押し流されるまま
痛みが消えず、苦しい気持ちだけは、次々と溢れるのに
なぜ泣けないんだろう。

どこにもない。
本当に欲しいものだったはずなのに、
それは心から消えてしまった
どんな形かも思い出せない
大切だったあの気持ち
ただ取り残されたように、
胸の痛みだけが熱を持つ

思わず伸ばした手は
なにもつかめない。
温かみはつかめない。
それ以上動けなくなって、
ただ震えて耐える


流れ出てくる言葉は
意味のないただの単語
なのに、
浮かぶたび胸が締め付けられる。

好き
スキ
大好き
ダイスキ
過去の誰かに宛てた、ただの言葉
行き先がないのに
次々と出てくる

口を開いても言葉はでない
息もうまくできない
ここから逃げ出したいと
身体に力を入れるのに
ちっとも言うことを聞いてくれない

ただ止まらない痛みが
自分を責め立てる
いつか終わるはずと思っても
辛くて耐えれなくなり
誰かに助けを求めたくなる

お願い
必要だと言って
欲しいと言って
隣に居て
触れさせて

ほんのちょっとでも
少しでも
救われたくて
一体誰に
それを求めているのだろう

ダメだと思っても
止められなくなる
いろんなものを持ってるはずなのに
なにもかもに届かない
そんな気持ちになって
ただ、ツライ

第2話「ぐるです」

JUGEMテーマ:小説/詩


勇者:「で、どういう話だっけ」
僧侶:「シナリオなんてないでしょ。いっつも」
勇者:「どこまでいい加減なんだ作者」
僧侶:「どこまでも果てしなくいい加減なのよ」
勇者:「だったら俺がなにしてもいいんだな!?」
僧侶:「限度はあるでしょ? 公序良俗に反し……てるわね、思いっきり」
勇者:「あ、さっきの民家当たりだったぜ。金貨だろ、指輪だろ、それから…」
僧侶:「あら、大漁♪」
勇者:「全く、勇者ってのはいい職業だな!」
僧侶:「絶対間違ってるけど、まいいか」
勇者:「尻ぬぐいは全て王様がしてくれるしっ!!」
僧侶:「王様……この盗賊のために、なんという苦労を…きっと早死にするわね」
勇者:「ちなみに大臣はぐるだ」
僧侶:「賄賂!? あんたいつの間に」
勇者:「いや? あいつも権力使って人んち上がり込んでるだけ」
僧侶:「そっちは……捕まえとこうか」
勇者:「えー」
僧侶:「私達以外のやつに盗られていいと思ってるの?」
勇者:「それはいかん!!」

1時間後、半殺しにされた大臣が自首。
勇者と僧侶の縄張り意識に破れる。

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